大腸の疾患
消化器センター大腸グループは、食道胃グループや肝胆膵グループと同様に内科医と外科医で混成されたチーム医療を行っています。当院を受診された大腸グループの患者さんは主治医に関係なく、当グループで定まったチーム医療を受けられます。大腸グループは、腫瘍性・炎症性・その他の大腸疾患と小腸疾患を扱います。
腫瘍性疾患については、井上教授が主に食道がんや胃がんの診断学において開発してきた拡大内視鏡診断学を大腸腫瘍性疾患にも用い(色素拡大内視鏡、Narrow Band Imaging :NBI拡大内視鏡)さらには超音波内視鏡を駆使し、より精密な診断(病期診断)を行うことにより、良性ポリープや早期がんに対する治療法をその場で瞬時に決定し、内視鏡治療適応症例は治療します。また、内視鏡治療適応症例でも通常の内視鏡治療困難症例については、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)による治療を積極的に行っています。
病期診断を迷うような症例や外科手術が必要とされる症例については、内科医と外科医で相談し、当センターの特徴を活かした治療法を選択します。
外科治療としては、大腸癌においては、根治性を重視する一方、機能温存を目指した手術として下部直腸癌に対する肛門括約筋温存手術などを実施しています。大腸癌に対する手術においては、当科では低侵襲手術の代表といえる『腹腔鏡手術』を得意とし積極的に取り組んでおります。現在鏡視下率は85%を上回っております。また、再発・転移大腸癌に対しては、拡大手術、化学療法を含めた集学的治療を行っています。
炎症性疾患については、松川教授を中心に感染性腸炎や潰瘍性大腸炎、クローン病、腸結核などの疾患を治療しています。とくに潰瘍性大腸炎、クローン病については免疫抑制剤や抗TNFα抗体製剤を用いた最新の治療を行っています。しかしながら、内科的治療に難渋する症例に対しては積極的に外科治療をしております。潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘、回腸嚢肛門吻合術を100%鏡視下で行っており良好な成績を得ています。
また、内痔核や直腸脱、痔瘻、肛門周囲膿瘍などの肛門疾患に対する手術も行っています。
楽で精度の高い新しい大腸癌検診!
CTによる大腸検査(CTコロノスコピー)!!!
・ 大腸癌検診では大腸内視鏡をお尻から挿入しますが、挿入にあたって痛い思いをされた方も、少なからずいらっしゃると思います。お尻から内視鏡を挿入されること、そのものが嫌だという患者さまもいらっしゃることと思います。
・ そのような方のために、高精度のCTを使って、お尻からガスを送り、大腸の検査を行う方法が開発されて注目されています。
・ 実際に内視鏡をいれるわけではなくガスを送り込むだけですので、ひどく痛かったり、トラブルが起こる可能性はほとんど無いと考えられます。
・ とにかく、お尻から内視鏡をいれられるのは嫌だというかた、体力に自信のないかたなどにお勧めします。
(A)大腸CTにて認めたS状結腸ポリープ, (B)内視鏡にて確認したS状結腸ポリープ
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